スマートリングを探していて、決済機能が付いたモデルに絞りたいと考えている方へ。先に2つ、知っておくと選択が楽になることを書きます。
ひとつは、2026年8月時点で国内向けに販売されている決済機能付きスマートリングは、決済方式によって2系統に分かれ、価格帯も使える店も大きく違うということ。もうひとつは、決済と健康管理の両方をも1つのリングでまかなえる製品は、現時点では国内でほぼ見つからないということです。
この2点を前提に、実際に購入できるモデルを公式情報で並べ、選ぶときの判断材料を整理します。
決済機能付きスマートリングは方式で2系統に分かれる
1つ目は、Visaなど国際ブランドのタッチ決済を使う方式です。カードと同じ仕組みをリングに入れたものと考えるとわかりやすく、タッチ決済に対応した店舗で広く使えます。
2つ目は、日本で広く使われているFeliCaを使い、電子マネーに紐づける方式です。対応する電子マネーが使える店舗でのみ利用できます。
どちらもリング自体に電池を持たず、決済端末が発する電波で動作します。このため充電が不要です。
国内で買えるモデルの比較
選択の分かれ目になる項目だけを並べます。比較のため、決済に対応しない健康管理型も一行入れています。いずれも2026年8月時点の公式情報です。
製品・種別 | 決済方式 | 使える支払い | 充電 | 防水 | 価格(税込) |
EVERING(エブリング) | Visaのタッチ決済 | 国内のVisaのタッチ決済対応店舗、対応する電鉄・バス | 不要 | 5気圧防水 | 21,450円(月額660円のプランもあり) |
RINGO PAY STONE | FeliCa | 楽天Edyの利用店舗 | 不要 | 防水対応 | 3,980円 |
健康管理型(Oura Ring 4、SOXAI RING 2 など) | なし | 決済には非対応 | 必要(5〜15日ごと) | 100m防水 | 39,980円〜52,800円 |
Visaのタッチ決済型:使える場所の広さが強み
EVERINGは、日本国内のVisaのタッチ決済対応店舗で使えるスマートリングです。コンビニやスーパー、カフェチェーンなどタッチ決済を導入済みの店舗なら、レジ側に特別な対応をしてもらう必要はありません。
専用アプリからチャージして使うプリペイド方式です。素材はジルコニアセラミックで、5気圧防水、サイズはUS規格4.5〜13の展開です。チャージできるカードや支払いの流れは、スマートリング決済の仕組みと使える場所で解説しています。
交通機関での利用も可能です。株式会社MTGのニュースリリースによると、2024年7月からVisaのタッチ決済に対応した全国各地の電鉄やバスで乗車できるようになりました。対象路線の確認先や、Suicaによる乗車との違いはスマートリングでSuicaは使えるかを整理した記事を参照してください。
販売チャネルが広いのも特徴です。KDDIは2025年4月11日からau +1 collection として取り扱いを開始しており、全国のau Style、auショップ、UQスポットで購入できます。実物を見てから決めたい場合の選択肢になります。
FeliCa型:価格の手ごろさが強み
RINGO PAY STONEはFeliCaを搭載し、楽天Edyに対応したスマートリングです。開発元の株式会社VITROのニュースによると、交通系ICカードと同じくリーダー側の電波で動くため充電が不要で、紛失してもチャージした金額の範囲に損失がとどまる点に配慮した仕様とされています。
価格はMakuake STORE 楽天市場店で 3,980円(税込)。EVERINGと比べると導入のハードルは低く、楽天Edyをすでに使っている方なら候補になります。
ただし使える店舗は楽天Edyの加盟店に限られます。価格差は大きいものの、使える範囲の広さとはトレードオフの関係にあると考えてください。
価格だけを見て比べると判断を誤ります。判断の軸は「自分が週に何度使う店で使えるか」です。レシートを数枚見返し、よく行く店がVisaのタッチ決済と楽天Edyのどちらに対応しているかを確かめてから選ぶと、買った後のできないことが減ります。
健康管理機能との両立は現状できない
決済も睡眠計測も一つで済ませたいと考える方は多いのですが、2026年8月時点で国内に流通している製品でこれを満たすものはほぼありません。
理由は構造にあります。健康管理型は光学式センサーや皮膚温度センサーを常時動かすためのバッテリーを内蔵しており、SOXAI RING 2は最大15日間、Oura Ring 4は通常5〜8日間で充電が必要になります。一方の決済型は電池を持たないことを前提に設計されています。目指しているものが根本から違うのです。
両方欲しい場合は、決済型と健康管理型を別の指につけるか、どちらかをスマートウォッチに任せることになります。ウォッチ側で何ができるかは、iPhone対応スマートウォッチの選び方で整理しています。
健康管理型には月額料金がかかる製品があり、製品ごとの料金体系はスマートリング比較で表にしています。決済型でもEVERINGには月額660円のプランがあり、初期費用と継続費用のどちらを押さえたいかで選択が変わります。
買う前に確かめておきたいこと
最後に、注文前に確認しておきたい点を整理します。
1つ目はサイズです。決済型はサイズ交換ができないことが多く、EVERINGも公式ストアでサイズ交換・返品不可と案内されています。注文前にサイズ計測用のリングを取り寄せておくと確実です。
2つ目は高額決済への対応です。Visaのタッチ決済には、暗証番号の入力やサインが必要になる金額の目安があります。リングは端末に挿せないため、別の支払い手段を併せて持つ前提で考えてください。
3つ目は交通機関です。対応路線の一覧は公開されているため、購入前に自分の路線を確かめておくと確実です。
決済機能付きスマートリングは製品数が多くない分、比較の軸さえ決まれば選びやすいカテゴリーです。ここで挙げたモデル以外にも国内向けの製品はあるため、他の製品とも比較しながら検討してみてください。